素人がミュージカルへチャレンジ!!
たまたま見つけたミュージカルのチラシ。 それは、素人がミュージカルの舞台に立つというプロジェクトでした。
よくあるものなのか?は分かりませんでしたが、 「いっちょやってやろう!!」と感じました。
自分を開放するセミナーの効果や後押しがあったようにも思います。 自分が何でもできる感じがしていました。
後から、それは一時的な幻想だったことを思い知らされますが、とにかく今までにない一歩になりました。
とにかく、控えめで周りを気にして生きている自分を変えようと思ったわけです。
まずは、ミュージカルの体験会があったので、そこに参加してみました。
何せデスクワークオンリーの生活で、休日に運動をしていた訳ではありません。
気力で朝まで仕事はできるけど、体力ものとなると話が違います。 (笑)
実際に体験会に行ってみると、半分くらいは何かしら経験のある人たちのようでした。
歌を習っていたり、ダンスを少しやっていたり、大道芸をしていたり、という感じです。
もちろん、全くの未経験者もいましたが、このようなプロジェクトに参加しようと思う人だけあって、結構楽しんでいる感じがしました。
普通の会社員をしていたら出会うことがないテンション高めの人たちばかりで、「まいったな、、」と思いつつも、「アイツらには負けないぜ!!」という感じでした。
自分の楽しみや学び、成長が大事だと思うので、他と比べることではないのでしょうが、俺の方が上だと証明したいような思いがありました。
誰にでも、多かれ少なかれあることかもしれませんね。
ある意味、調子に乗っていた時期パート1です。^_^ 思い込みの力というのはすごいですね。
単なる勘違いな人とも言えますが、突き抜ければそれもありだと感じました。
人生を楽しみ、後悔しないように生きるには 「自分らしく突き抜けることが大事」 なのだと学べたのは良かったです。
体験会を終えて、「これならやれるぞ!」と思い、すぐに申し込みをしてました。
そして、なぜか初回の練習での選手宣誓に選ばれ、ちょっぴり緊張しながら当日に望んだのでした。
ここは欧米か!?慣れないコミュニケーションで戸惑う
素人が作り上げるミュージカルの練習初日。 なぜか選手宣誓に選ばれました。
緊張はするものの、どこまで自分ができるのか?を試したい思いのほうが強かったですね。
向こう見ずなだけだったかもしれませんが、それはそれで良い経験だったと思います。
で、実際の練習はというと、デスクワークしかしていないシステエンジニアとしては大変なものでした。
練習も軽い感じだったのですが、それまでは身体を全身動かす事はほぼなかったので、ビール腹が軽やかに揺れていました。(笑)
日々の運動不足を痛感しましたね。 気合ではなんともならないこともあります。
それはそれで厳しかったのですが、それよりもきつかったのが、 参加メンバーとのコミュニケーションでした。
割と海外に長期滞在していた人もいて、全体的に他人との距離感が近い、、 普通にハグとかしてくる状況でした。
個人的には特に恥ずかしいという訳ではないのですが、物理的に人との距離感が近いのはなんとなく不快な感じがしました。
体臭も臭うし、汗もかいているし、、 ここは欧米か!?という状態で、一般的な会社員ではない世界観が広がっていました。
最初は嫌だなぁ、と思いつつも、少しつづハグも馴染んでいきました。 (最終的には、やっぱり合わないなと感じましたが、、)
当時は、「こんな違和感のある環境でも、俺ならやれる!!」という頑張る精神でなんとか生きていた感じでした。
「自分にもできる!」ということを確かめる、強化するのが目的の1つでもありましたので。
毎週の土日にそんな時間を過ごしていました。
練習帰りも1人でぼーっと帰りたいのに、参加者が声をかけてきて、それも叶わない状況でしたね。
マイペースは許されない環境とでもいいましょうか、、 もちろん、覚えるダンスや歌もあるので、一杯一杯で時間が過ぎていく感じでした。
そして、段々と憂鬱な感じになっていくことになります。
素直に自分を表現できない、、
素人が作り上げるミュージカルの練習が始まり、みんなのハグなどの密なコミュニケーションで、ちょっと引き気味な毎日が始まりました。
練習は毎週の土日ですが、自主練として平日に集まることもありました。
ですので、仕事はできるだけ早く終わらて、余計な仕事は増やさないようになりました。
仕事内容が変わった訳ではないので、自分の目的や意識が変われば、仕事のやり方も変わるものですね。
この経験で、目的意識が大事だと感じました。
今まではたくさんの仕事をしている事に価値を見出しており、いつも忙しくしてしまっていたのだと思います。 もちろん、頭ではそんなことは思っていません。
潜在意識の奥深さ、影響力を感じました。 ということは、潜在意識を変えることができれば現実の変化も速いのだと思います。
ただ、その当時はそんな冷静な分析ができるはずもなく、日々が過ぎていきました。
毎日、近くの駐車場でダンスの練習。 メンバーと合える時は一緒に練習。 土日は終日練習。または合宿。
人生でこんなに踊った期間はありません。 歌って踊れるシステムエンジニアでしたね。(笑)
体力もだんだんとついてきて、日々の積み重ねの効果が出てきました。
後は、密なコミュニケーションが課題でしたね。
それなりに表面的に合わせて対応して、なんとか乗り切っていた感じです。
自分を素直にに表現するのが苦手なんだと痛感しました。
別に密なコミュニケーションがしたかった訳ではありませんが、素直にハグしている人を見て、自由ではない自分に気づいた感じです。
自由は子供のようなわがままと同じでダメとしている自分と出会い、それに囚われていた感じです。
そして、ミュージカルの練習は中盤に差し掛かり、みんながどんどん本気になっていきました。
みんなが熱くなるにつれて、わたしは冷めていく、、
ミュージカルの練習が中盤に差し掛かった頃です。
グループのメンバーが「本気でいい舞台にしよう!!」と言い出したのです。
その頃はみんな仲良くなり練習も楽しくやっていたのですが、仲良しグループ的な感じになっていました。
でも、お客さんを入れる舞台を作り上げるので、素人の楽しい感じだけではお遊戯会的な感じになるわけです。
それを感じての提案だったようで、みんな「そろそろ本気になって、最高の本番を迎えよう!!」という意識がぐっと高まりました。
個人的には、熱いのは苦手なので、困ったな、、と思いつつも、みんなに合わせてしまいましたね。
良くも悪くも、習慣とは怖いものです。 周りとは意見が違っても、はっきりと伝えるメンタリティはなかったので、、
だって、みんなに嫌がられたり、攻撃されたら怖いじゃないですか、、(笑)
これはトラウマの影響か!!と後で振り返って思いましたが、その当時は、表面的にうまくやっていました。
その後はみんな熱のこもった練習になり、お互いに褒め合ったり、ダメ出ししたりと、本番に向けて盛り上がっていきました。
ところが私は逆に冷め気味になり、なんかめんどくさいな。と感じていました。
自分がどこまでできるかのチャレンジで申し込んだミュージカルへの参加ですが、1つの事に本気になるのが、どこか格好悪い感じがしていた部分もあります。
「そんな熱くならなくてもいいじゃん。」みたいなドライな部分があったと思いますね。
表面的には割とクールな感じのタイプなのかもしれません。 (農業であれば、そんなことはないのですが。。)
そんな訳で、みんなが熱くなるにつれて、こちらは引いていく感じになっていました。
ただ、みんなが熱すぎたので、自分だけそこからはみ出ることもできずに頑張っていました。 頑張ることは好きみたいです。(修行系)
確かに体力はなかりついてきて、朝の通勤で走ることもへっちゃらになっていました。
日々のトレーニングや積み重ねの大事さを感じます。
そして、なんだかんだで頑張って本番が近づいてきました。
今更、どうあがいても、劇的に変わることはないでしょう。
本番をできるだけ楽しんで、全力でやるしかない!と思い、やれる練習をしていました。
突き抜けるほど頑張れたわけではないですが、良い経験になったと思います。
そして、いよいよ本番日となります。
失敗が怖い自分と出会う
ミュージカルの本番がどんどん迫ってきました。
みんなは喉を守るためにマスクをしたらり、積極的にダンスのブラッシュアップをしていました。
私は「そこまで熱くなれないよ、、」と思いうようになり、少し冷めてきました。
ただ、みんなで作り上げるミュージカルなので、自分の責任は果たそうと思い、頑張っていましたね。
この辺りから、会社から与えられた責任を全うするのと同じような感覚になってきた感じがします。
人生や今やっていることを楽しむよりも、責任や義務を重視してしまう。。
一般的によくある価値観かもしれませんが、楽しむことが素直に出来ない自分に気づけました。
これも、トラウマ(過去の傷ついた経験)の影響が大きいと感じており、楽しんで自分勝手にして失敗したり、怒られたりしないように、自分の責任を果たす方を選択してしまっているのでしょう。
ただ、この当時はトラウマという考え方は知らなかったので、「まじめだな、俺、、」と思い、そんな自分がちょっと嫌でした。
みんなとはテンションが違いながらも、いよいよ本番当日になりました。
こうなったら、練習しても仕方がありません。 今までの練習の成果を精一杯表現するだけです。
公演は大阪と名古屋で2回ずつあり、知り合いも結構見に来てくれました。
舞台から観客席は暗くて見えないので、あまり気にせずできました。^_^
当日は人生初のメイクもして、いよいよ本番開始。 大勢の仲間がいるのは心強く、緊張はほぼなかったのを思い出しました。
個人だと、かなり緊張するタイプなので、仲間がいる安心感は助かりました。
この安心感を得たいために、人は誰かと一緒にいたくなるのかもしれません。
実際に公演はあっという間に過ぎてしまい、そこそこ楽しく過ごせました。 ただ、失敗しないように楽しんでいたので、楽しさ全開ではなく、中途半端な感じでした。
どうしても冷静に対応してしまう自分がいますね。。
それほど、失敗することが怖いのだと思います。
ということは、失敗の怖れが強いと毎日を楽しめないとも言えます。
ここで、大きな課題にぶち当たった感じがしました。
公演後は、キャストがロビーでお客さんを迎えてフィナーレです。
キャストのみんなは、知り合い(お客さん)たちとハグしたり涙したりで、大盛りあがりでした。
私はそんなテンションにはなれず、淡々とお礼をして対応していました。
周りを気にしないで、感情を出せる人が羨ましいと思いながら、自分というものが深まった体験でした。
また、人とハグするなど直接的な密着は苦手だな、、と感じ、みんなとつるむよりも孤高の道を行くのが俺のスタイルなのかもしれないと思いました。
これがどこまで合っているのか分かりませんが、みんなとの距離の近さがしんどかったのが印象的でした。
これを自分の課題とするのか、自分という人間の理解が深まったのか。
なんとも言えない感じでしたが、「傷つきたくない自分」がとても強いと感じました。
周りの評価を気にしないで生きていきたいと感じたミュージカルでした。